本の紹介 : 固体電子論


斯波 弘行 「基礎の固体物理学」 (2007)

1. 原子の中の電子
2. 原子が集まってつくる固体
3. 格子振動
4. 自由電子モデル
5. 結晶中の電子の状態
6. エネルギー・バンドから見た金属、絶縁体の区別
7. 金属の伝導電子―その役割と実験的証拠
8. 伝導電子の輸送現象―電流と熱流
9. 半導体、絶縁体とキャリヤーの制御
10. 固体の光学的性質
11. 固体の磁性
12. 超伝導


斯波 弘行 「新版 固体の電子論」 (1996, 2019)

1. 相互作用のない電子系
2. モット絶縁体とその磁性
3. フェルミ流体と非フェルミ流体
4. 近藤効果および関連する話題
5. 超伝導
6. 遍歴する電子のスピンの秩序と揺らぎ


斯波 弘行 「電子相関の物理」 (2001, 2016)

1. はじめに
2. Mott絶縁体における電荷,スピン,軌道
3. Fermi流体としての遍歴電子
4. 金属中の局所的電子相関
5. 電子相関の動的平均場理論
6. 1次元系における電子相関
7. 相関のある電子系における超伝導
A. Green関数と経路積分


倉本 義夫 「量子多体物理学」 (2010)

1. 摂動論と有効ハミルトニアン
2. 電子の遍歴性と局在性
3. 線形応答理論
4. フェルミ液体の理論
5. 超伝導
6. 近藤効果
7. 1次元電子系とボソン化
8. パウリ原理から排他統計へ
9. 多体摂動論
10. 動的平均場理論


高田 康民 「多体問題 - 電子ガス模型からのアプローチ」 (1999)

1. はじめに
1. 多体問題とは
2. 自然の階層性
3. 第1原理と模型
4. 物性理論の重層的体系
5. 本巻の内容
6. 別巻について

2. 第1原理からの物性理論の出発点
1. 基本のハミルトニアン
2. 基底状態の基本的性質
3. ボルン-オッペンハイマー近似
4. 完全結晶中の多電子問題を記述するハミルトニアン

3. 理論手法の基礎
1. 量子統計力学
2. 摂動展開の形式論
3. グリーン関数法
4. 線形応答理論
5. 数値的解析接続

4. 電子ガス
1. 交換効果と相関効果
2. 圧縮率とスピン帯磁率
3. 1粒子励起状態
4. 電荷とスピンの応答関数
5. 電子間有効相互作用
6. 実用的近似法

5. フェルミ流体理論
1. 概観
2. 理論の構築
3. 熱力学的性質
4. 輸送問題
5. 準粒子の自己無撞着な運動
6. コメント

6. 不均一密度の電子ガス:多体効果とバンド効果の競合
1. アルカリ金属
2. 第3周期単元素物質の構造傾向
3. バンドギャップ


高田 康民 「多体問題特論 - 第一原理からの多電子問題」 (2009)

1. 密度汎関数理論
2. 1電子グリーン関数と動的構造因子


山田 耕作 「電子相関」 (1993, 2017)

1. Fermi気体
2. Fermi液体論
3. Andersonの直交定理
4. s-dハミルトニアンと近藤効果
5. Andersonハミルトニアン
6. Hubbardハミルトニアン
7. 相関の強い電子系のFermi液体論


十倉 好紀 「強相関電子と酸化物」 (2002)

1. 遷移金属酸化物
2. 金属‐絶縁体転移
3. スピン‐電荷‐軌道結合
4. 強相関エレクトロニクス


佐宗 哲郎 「強相関電子系の物理」 (2009, 2014)

1. 強相関電子系とは
2. 物質の電子構造
3. 電子相関の役割
4. 線形応答理論とグリーン関数
5. 固体中の多体電子状態
6. 輸送現象の理論
7. 局在モーメントと近藤効果
8. アンダーソン模型とハバード模型
9. 強相関電子系の理論
10. 重い電子系の物性
11. 強相関電子系における熱電効果
12. 強相関電子系における超伝導


川畑 有郷 「電子相関」 (1992)

1. 電子相関とは
2. 自由電子の性質
3. RPA
4. 金属磁性と電子相関
5. ハバードモデルの強結合理論
6. フェルミ液体理論
7. ハバードの理論
8. セルフコンシステントなスピンのゆらぎの理論
9. まとめ


三宅 和正 「重い電子とは何か - 電子相関の物理」 (2002)

1. はじめに - 重い電子の不思議
2. 電気伝導における古典論の破綻
3. 金属電気伝導と量子力学
4. 電子相関と磁性の発生
5. 重い電子の本性
6. 風変りな超伝導
7. おわりに - 研究のフロンティア


佐藤 憲昭, 三宅 和正 「磁性と超伝導の物理 ― 重い電子系の理解のために」 (2013)

1. 自由原子・イオン中の電子
2. 結晶中の局在電子
3. 結晶中を遍歴する電子
4. 超伝導
5. 伝導電子が媒介する局在スピン間相互作用
6. 近藤効果
7. Fermi 液体としての重い電子系
8. 量子臨界現象
9. 重い電子系超伝導
10. 磁性と超伝導の相関

A. 生成・消滅演算子
B. 結晶場と群論
C. 動的磁化率と中性子散乱
D. Green 関数と準粒子
E. 準粒子の「スピン」保存則の破れ


キッテル 「固体の量子論」 (1972)

1. 数学的基礎
2. 音響フォノン
3. プラズモン,光学フォノン,分極波
4. マグノン
5. フェルミオン場とハートリー-フォック近似
6. 多体問題の取扱いと電子ガス
7. ポーラロンおよび電子-フォノン相互作用
8. 超伝導
9. ブロッホ関数 - 一般的性質
10. ブリルアン・ゾーンと結晶対称性
11. 磁場内の電子の動力学 : ドゥ・ハース-ファン・アルフェン効果とサイクロトロン共鳴
12. 磁気抵抗
13. エネルギー・バンドとフェルミ面の計算
14. 半導体結晶 I : エネルギー・バンド,サイクロトロン共鳴,不純物状態
15. 半導体結晶 II : 光吸収とエキシトン
16. 金属の電気動力学
17. 金属における音波吸収
18. 合金の理論
19. 相関関数と結晶による中性子散乱
20. 無反跳放射
21. グリーン関数 - 固体物理学への応用


斯波 弘行 「相互作用する電子」 (2003)

読みやすく面白いです。

1. 電子の電荷,スピン,統計
2. 電子の電荷を制御する
3. 電子のスピンをそろえる
4. 電子からボース粒子を作る - 超伝導


楠瀬 博明 「スピンと軌道の電子論」 (2019)

1. 基礎事項
2. 局在電子系
3. 遍歴電子系
4. 磁気秩序
5. 遍歴と局在
6. 微視的多極子
7. 空間反転対称性の破れ


石原 純夫 「相関電子と軌道自由度」 (2020)

1. 軌道自由度と物性物理
2. 相関電子における軌道自由度
3. 軌道自由度と格子自由度
4. 強相関系の軌道模型
5. 軌道秩序
6. 軌道自由度の観測と共鳴X線散乱
7. 軌道励起とその観測
8. 軌道物理の新しい展開


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