本の紹介 : 統計力学


久保亮五ら 「大学演習 熱学・統計力学」 (1961, 1998)

物理や化学の人にとっては必携といってよいくらい、有名な演習書です。
多くの問題が収録されています。

1. 熱力学的状態、熱力学第1法則
2. 熱力学第2法則とエントロピー
3. 熱力学関数と平衡条件
4. 相平衡および化学平衡
5. 統計力学の原理
6. カノニカル分布の応用
7. 気体の統計熱力学
8. Fermi統計とBose統計の応用
9. 強い相互作用をもつ系
10. ゆらぎと運動論


田崎晴明 「統計力学 I」 (2008) 「統計力学 II」 (2008)

素晴らしい教科書です。
特に、統計力学の基礎付けや理論構造について、 他の教科書では読めないことが書いてあります。

1. 統計力学とは何か
2. 確率論入門
3. 量子論からの準備
4. 平衡統計力学の基礎
5. カノニカル分布の基本的な応用
6. 格子振動と結晶の比熱
7. 電磁場と黒体輻射
A. 数学的な補足
8. グランドカノニカル分布
9. 熱力学的構造、確率モデルの等価性
10. 量子理想気体の統計力学
11. 相転移と臨界現象入門
B. 凸関数とルジャンドル変換
C. いくつかの厳密な結果の証明


ランダウ-リフシッツ 「統計物理学 上」 (1980) 「統計物理学 下」 (1980)

1. 統計の基礎原理
2. 熱力学的諸量
3. ギブス分布
4. 理想気体
5. フェルミ分布とボーズ分布
6. 固体
7. 非理想気体
8. 相平衡
9. 溶液
10. 化学反応
11. 非常な高密度での物質の性質
12. ゆらぎ
13. 結晶の対称性
14. 第2種の相転移と臨界現象
15. 界面


バークレー物理学コース 「統計物理」 (1970, 2011)

1. 巨視的な系の特徴
2. 基本的な確率の概念
3. 粒子系の統計的記述
4. 熱的相互作用
5. 微視的理論と巨視的測定
6. 古典近似での正準分布
7. 一般的な熱学的相互作用
8. 輸送過程の運動論の初歩


久保亮五 「統計力学」 (1971, 2003)

1. 統計力学のはじめに
2. 統計力学の基本的な考え方
3. 統計力学の基本的な応用例
4. 平衡条件と巨視的状態量
5. 熱力学の基本法則
6. 統計力学の応用
A. 古典的近似
B. F.D.およびB.E.の統計
C. 化学反応の平衡
D. 格子の統計力学


土井正男 「統計力学」 (2006)

1. 確率・統計の考え方
2. 孤立系における力学状態の分布
3. 温度とエントロピー
4. カノニカル分布とその応用
5. グランドカノニカル分布とその応用
6. 量子統計
7. フェルミ分布とボーズ‐アインシュタイン分布
8. 相互作用のある系
9. 相転移
10. ゆらぎと応答


川勝年洋 「統計物理学」 (2008)

1. 序章
2. 熱力学の基礎事項の復習
3. 統計力学の基礎
4. 古典統計力学の応用
5. 理想量子系の統計力学
6. 相互作用のある多体系の協力現象
7. ゆらぎの統計力学


阿部龍蔵 「統計力学」 (1992)

普通の統計力学の教科書よりも advanced なところまで書かれています。

1. 熱平衡にある体系の古典統計力学
2. 古典統計力学の応用
3. 熱平衡にある体系の量子統計力学
4. 理想フェルミ気体と理想ボース気体
5. キュミュラント展開
6. 古典気体のクラスター展開
7. 第2量子化法
8. 量子統計力学における摂動論 [I]
9. 量子統計力学における摂動論 [II]
10. グリーン関数
11. グリーン関数に対する摂動論
12. 電子―フォノン系への応用
13. 線型応答の理論
14. 不純物散乱による電気抵抗


米沢富美子 「ブラウン運動」 (1986)

1. ブラウンの発見
2. 19世紀の原子論
3. 19世紀におけるブラウン運動の研究
4. アインシュタインの理論
5. ペランの実験
6. ゆらぎと確率
7. ブラウン運動の数学的モデル
8. ブラウン運動の普遍性


原島鮮 「熱力学・統計力学」 (1978)

1. 温度と状態方程式
2. 熱力学第1法則
3. 熱力学第2法則
4. 熱力学の諸関数
5. 熱力学的変化の進む方向
6. 相転移の熱力学
7. 開いた系
8. 混合気体と溶液
9. 熱力学第3法則
10. 不可逆過程の熱力学
11. 統計理論の問題
12. Liouvilleの定理と各種集団(アンサンブル)
13. 量子論的Liouvilleの定理と各種集団(アンサンブル)
14. 量子論的小正準集団
15. 量子論的正準集団
16. 不完全気体の理論
17. 液体の統計力学
18. 固体の統計力学


伊庭幸人 「ベイズ統計と統計物理」 (2003)

1. 条件つき確率による推論 - 遺伝子の伝播を推理する
2. 統計物理アナロジー
3. モンテカルロでなんでも解こう
4. ベイズ統計とベイズでない統計
5. やわらかな制約による知識の表現


吉岡大二郎 「マクロな体系の論理 - 熱・統計力学の原理」 (2000)

1. 熱平衡と等確率の原理
2. エントロピー
3. 理想気体
4. ゴム弾性
5. 分配関数と自由エネルギー
6. 熱力学の法則


岡部豊 「統計力学」 (2000)

1. ミクロとマクロをつなぐ統計
2. 統計力学の原理
3. 統計力学の方法
4. 統計力学の応用
5. ボース統計とフェルミ統計
6. 理想量子気体の性質
7. 相転移の統計力学
8. シミュレーションと統計力学


中野藤生, 服部真澄 「エルゴード性とは何か」 (1994)

1. 前史 ― 現象論から本質論へ
2. エルゴード理論
3. 量子力学的問題
4. 結語


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