負の2項分布
とする。
負の2項係数
について
なので、以下のようにテイラー展開される:
ここで、負の2項係数 を
で定義した。
これが負の2項係数と呼ばれる理由は、式 (a) が、通常の2項定理
に似ているからである。
なお、
なので、 (a) が収束するのは のときである。
また、 として、
であり、これが収束するのは のときである。
負の2項分布
表が出る確率 のコインを投げるベルヌイ試行を考える。
表が 回出るまでに裏が出る回数を とすると、
これは確率変数である。
というのは、
初めの 回のうち、
表が 回で、裏が 回であり、
回目に表が出ることを意味する。
よって、これが起こる確率は
である。
確率関数が (c) で与えられる確率分布を負の2項分布と呼ぶ。
(c) が規格化条件を満たすことは、次のようにして確認できる:
期待値は、次のように計算できる:
また、
なので、分散は
である。