九州大学 大学院
数理学府 MMAコース
2020年度 [4]




(1)

$z=x+y, w=x$ とすると、 $x=w, y=z-w$ であるから、 \begin{align} \begin{vmatrix} \frac{\partial x}{\partial z} & \frac{\partial x}{\partial w} \\ \frac{\partial y}{\partial z} & \frac{\partial y}{\partial w} \end{vmatrix} = \begin{vmatrix} 0 & 1 \\ 1 & -1 \end{vmatrix} = -1 \end{align} である。 さらに、 $X,Y$ の同時確率密度関数は $f(x) f(y)$ であるから、 $Z=X+Y, W=X$ の同時確率密度関数 $f_{ZW}(z,w)$ は、 \begin{align} f_{ZW}(z,w) &= f(x) f(y) |-1| \\ &= f(w) f(z-w) \end{align} である。 よって、 \begin{align} f_Z(z) &= \int_{- \infty}^\infty f_{ZW}(z,w) dw \\ &= \int_{- \infty}^\infty f(w) f(z-w) dw \\ &= \int_{- \infty}^\infty f(x) f(z-x) dx \end{align} を得る。

(2)

(1) で示した通り、 \begin{align} f_Z(z) &= \int_{- \infty}^\infty f(x) f(z-x) dx \end{align} であるが、今の場合、 $0 \leq x \leq 1$ かつ $0 \leq z-x \leq 1$ の場合以外は被積分関数は $0$ である。 それをふまえて、 $0 \leq z \leq 1$ のときは、 \begin{align} f_Z(z) &= 4 \int_0^z x (z-x) dx \\ &= \frac{2}{3} z^3 \end{align} であり、 $1 \leq z \leq 2$ のときは、 \begin{align} f_Z(z) &= 4 \int_{z-1}^1 x (z-x) dx \\ &= \frac{2}{3} ( - z^3 + 6x - 4 ) \end{align} であり、 それ以外のときは、 \begin{align} f_Z(z) &= 0 \end{align} である。