名古屋工業大学 大学院
工学研究科 情報工学系
2020年度 問題28 情報数学




I

(1)

\begin{align} P_X (i) &= \sum_{j=1}^N P_{XY}(i,j) \\ P_{X \mid Y} (i \mid j) &= \frac{ P_{XY} (i, j) }{ P_Y(j) } \\ &= \frac{ P_{XY} (i, j) }{ \sum_{k=1}^N P_{XY}(k,j) } \end{align}

(2)

\begin{align} H (X) &= \sum_{i=1}^N P_X(i) \log_2 \frac{1}{P_X(i)} \\ &= \sum_{i=1}^N \sum_{j=1}^N P_{XY}(i,j) \log_2 \frac{1}{\sum_{k=1}^N P_{XY}(i,k)} \\ H (X \mid Y) &= \sum_{j=1}^N P_Y(j) \sum_{i=1}^N P_{X \mid Y}(i \mid j) \log_2 \frac{1}{P_{X \mid Y}(i \mid j)} \\ &= \sum_{i=1}^N \sum_{j=1}^N P_{XY}(i,j) \log_2 \frac{\sum_{k=1}^N P_{XY}(k,j)}{ P_{XY}(i,j) } \end{align}

(3)

\begin{align} I (X;Y) &= \sum_{i=1}^N \sum_{j=1}^N P_{XY}(i,j) \log_2 \frac{P_{XY}(i,j)}{P_X(i) P_Y(j)} \\ &= \sum_{i=1}^N \sum_{j=1}^N P_{XY}(i,j) \log_2 \frac{1}{P_X(i)} + \sum_{i=1}^N \sum_{j=1}^N P_{XY}(i,j) \log_2 \frac{P_{XY}(i,j)}{P_Y(j)} \\ &= \sum_{i=1}^N P_X(i) \log_2 \frac{1}{P_X(i)} - \sum_{i=1}^N \sum_{j=1}^N P_{XY}(i,j) \log_2 \frac{1}{P_{X \mid Y}(i \mid j)} \\ &= H(X) - H(X \mid Y) \end{align}

(4)

\begin{align} I (X;Y) &= \sum_{i=1}^N \sum_{j=1}^N P_{XY}(i,j) \log_2 \frac{P_{XY}(i,j)}{P_X(i) P_Y(j)} \\ &= - \sum_{i=1}^N \sum_{j=1}^N P_{XY}(i,j) \log_2 \frac{P_X(i) P_Y(j)}{P_{XY}(i,j)} \\ &\geq - \log_2 \left( \sum_{i=1}^N \sum_{j=1}^N P_{XY}(i,j) \frac{P_X(i) P_Y(j)}{P_{XY}(i,j)} \right) \\ &= - \log_2 \left( \sum_{i=1}^N \sum_{j=1}^N P_X(i) P_Y(j) \right) \\ &= - \log_2 1 \\ &= 0 \end{align}

(5)

$I(X;Y)$ が最小値 $0$ となるのは、 $X$ と $Y$ が独立のときなので、 例えば、 \begin{align} P = \begin{pmatrix} 1/4 & 1/4 \\ 1/4 & 1/4 \end{pmatrix} \end{align} のときである。

(6)

(3) で示したように、 \begin{align} I (X;Y) &= H(X) - H(X \mid Y) \end{align} である。 ここで、 $H(X)$ が最大となるのは、 $X$ が一様分布のとき、 すなわち、 \begin{align} P_X(1) = P_X(2) = \frac{1}{2} \end{align} ときである。 また、 $H(X \mid Y)$ が最小となるのは、 $Y$ によって $X$ が完全に決まるとき、 すなわち、 \begin{align} P_{X \mid Y} (1 \mid 1) = P_{X \mid Y} (2 \mid 2) = 1 , \ \ P_{X \mid Y} (1 \mid 2) = P_{X \mid Y} (2 \mid 1) = 0 \end{align} または、 \begin{align} P_{X \mid Y} (1 \mid 1) = P_{X \mid Y} (2 \mid 2) = 0 , \ \ P_{X \mid Y} (1 \mid 2) = P_{X \mid Y} (2 \mid 1) = 1 \end{align} のときである。 よって、 $I(X;Y)$ が最大となるのは、 \begin{align} P = \begin{pmatrix} 1/2 & 0 \\ 0 & 1/2 \end{pmatrix} , \begin{pmatrix} 0 & 1/2 \\ 1/2 & 0 \end{pmatrix} \end{align} のときである。