大阪大学 大学院
情報科学研究科 情報数理学専攻
2020年度 情報数理学 数学解析 1




まず、 $ x_0(t) = e^{-t} $ は、すぐにわかる。 $ x_1(t) $ については、 \begin{align} \frac{dx_1(t)}{dt} &= - x_1(t) + x_0(t) \\ &= - x_1(t) + e^{-t} \end{align} なので、適当な関数 $A(t)$ を使って $x_1(t) = A(t) e^{-t}$ と書いて、 上の微分方程式に代入すると、 \begin{align} \frac{dA(t)}{dt} = 1 \end{align} となるので、積分定数を $C$ として、 \begin{align} A(t) &= t + C \\ \therefore \ \ x_1(t) &= (t + C) e^{-t} \end{align} であるが、初期条件 $x_1(0)=0$ を満たすようにするには、 $C=0$ とすればよく、 \begin{align} x_1(t) = t e^{-t} \end{align} を得る。 同様にして、 \begin{align} x_2(t) = \frac{1}{2} t^2 e^{-t} \end{align} を得る。

以上より、 $k=0,1,2,\cdots$ について、 \begin{align} x_k(t) = \frac{1}{k!} t^k e^{-t} \end{align} と予想できるが、これは確かに初期条件を満たし、 $k=1,2,\cdots$ について、 \begin{align} \frac{dx_k(t)}{dt} &= \frac{1}{(k-1)!} t^{k-1} e^{-t} - \frac{1}{k!} t^k e^{-t} \\ &= x_{k-1}(t) - x_k(t) \end{align} であるから微分方程式も満たす。