作用・反作用の法則より、衝突の際に及ぼし合う力は大きさが等しく向きは逆向きであり、 したがって、及ぼし合う力積も大きさが等しく向きは逆向きであり、全体の運動量は保存する。
衝突後の A, B の速さをそれぞれ $v, w$ とする (ただし、A が図の右向きに進む場合 $v \gt 0$ とし、左向きに進む場合 $v \lt 0$ とする)。 対称性より C の衝突後の速さも $w$ である。 図の左右方向の運動量保存則は次のように表される: \begin{align} mv_0 = mv + 2mw \frac{\sqrt{4a^2 - \frac{b^2}{4}}}{2a} \end{align}
\begin{align} \frac{1}{2} mv_0^2 = \frac{1}{2} mv^2 + mw^2 \end{align}
(1a), (1b) に書いた保存則の式で $v=0$ とおいて整理すると、 \begin{align} b = 2 \sqrt{2} a \end{align} を得る。 したがって、 $b$ を $a$ の $2 \sqrt{2}$ 倍に設定すると衝突後に A は静止することがわかる。