東京工業大学 大学院
情報理工学院 情報工学系
2019年度 午前 1




1)

a)

\begin{align} \begin{vmatrix} 3 & -1 \\ 2 & 5 \end{vmatrix} &= 3 \cdot 5 - 2 \cdot (-1) \\ &= 17 \end{align}

b)

\begin{align} \begin{vmatrix} 2 & -1 & 0 \\ 2 & 3 & -1 \\ 1 & -2 & -1 \end{vmatrix} &= (-6+1) - (4+2) \\ &= 11 \end{align}

c)

\begin{align} \begin{vmatrix} 1 & 1 & 1 & 1 \\ 1 & -1 & x & 2 \\ 1 & 1 & x^2 & 4 \\ 1 & -1 & x^3 & 8 \end{vmatrix} &= 6(x+1)(x-1)(x-2) \end{align}


2)

$W^\perp$ に属するベクトルを $(x,y,z,w)^T$ とすると、 $(1,1,0,1)^T$ と直交することから $x+y+w=0$ でなければならず、 $(0,1,-1,0)^T$ と直交することから $y-z=0$ でなければならない。 よって、 $W^\perp$ の基底としては、例えば、 \begin{align} \begin{pmatrix} 1 \\ 0 \\ 0 \\ -1 \end{pmatrix} , \ \ \begin{pmatrix} 1 \\ -1 \\ -1 \\ 0 \end{pmatrix} \end{align} がある。


3)

a)

\begin{align} f^{(1)}(x) = \frac{1}{1+x} \end{align}

b)

\begin{align} f^{(2)}(x) &= -\frac{1}{(1+x)^2} \\ f^{(3)}(x) &= \frac{2}{(1+x)^3} \\ f^{(4)}(x) &= - \frac{3 \cdot 2}{(1+x)^4} \\ &\cdots \end{align} より、 $k = 1, 2, \cdots$ について \begin{align} f^{(k)}(x) &= \frac{(-1)^{k+1} (k-1)!}{(1+x)^k} \end{align} がわかる。

c)

$f(0)=0$ であり、 $k=1,2, \cdots$ について \begin{align} f^{(k)}(0) &= (-1)^{k+1} (k-1)! \end{align} であるから、 $f(x)$ のマクローリン展開は \begin{align} f(x) &= \sum_{k=1}^\infty \frac{(-1)^{k+1} (k-1)!}{k!} x^k \\ &= \sum_{k=1}^\infty \frac{(-1)^{k+1}}{k} x^k \end{align} である。 よって、 \begin{align} g(x) &= f \left( -x^2 \right) \\ &= \sum_{k=1}^\infty \frac{(-1)^{k+1}}{k} \left( -x^2 \right)^k \\ &= \sum_{k=1}^\infty \frac{-1}{k} x^{2k} \end{align} がわかる。 したがって、 $n \geq 1$ について $x^n$ の項の係数は、 $n$ が奇数のときは $0$ であり、 $n$ が偶数のときは $-2/n$ である。


4)

$X$ が $0$ かつ $Y$ が $0$ である確率は \begin{align} P_X(0) P_{Y|X}(0|0) = p(1-q) \end{align} であり、 $X$ が $1$ かつ $Y$ が $0$ である確率は \begin{align} P_X(1) P_{Y|X}(0|1) = (1-p)q \end{align} であるから、求める確率は、 \begin{align} P_{X|Y}(1|0) &= \frac{(1-p)q}{p(1-q)+(1-p)q} \\ &= \frac{(1-p)q}{p+q-2pq} \end{align} である。