東北大学 大学院 理学研究科
物理学専攻
2019年度 問題3 (電磁気学)




[1]

1)

微小区間にある電荷は $\rho dl$ で、APの長さは $\sqrt{a^2+z^2}$ であるから、 求める電場の大きさは \begin{align} \frac{1}{4 \pi \varepsilon_0} \frac{\rho dl}{a^2+z^2} \end{align} である。

2)

z軸に垂直な成分は打ち消し合うことを考慮して、 求める電場の大きさは \begin{align} \frac{1}{4 \pi \varepsilon_0} \frac{\rho dl}{a^2+z^2} \frac{|z|}{\sqrt{a^2+z^2}} \cdot 2 = \frac{1}{2 \pi \varepsilon_0} \frac{|z| \rho dl}{(a^2+z^2)^{3/2}} \end{align} である。 また、電場の向きは、 $z \gt 0$ のときは +z方向、 $z \lt 0$ のときは -z方向である。

3)

z方向の単位ベクトルを $\hat{z}$ として、 \begin{align} \vec{E} &= \int_0^{\pi a} \frac{1}{2 \pi \varepsilon_0} \frac{z \rho dl}{(a^2+z^2)^{3/2}} \hat{z} \\ &= \frac{1}{2 \pi \varepsilon_0} \frac{z \rho \cdot \pi a}{(a^2+z^2)^{3/2}} \hat{z} \\ &= \frac{1}{2 \varepsilon_0} \frac{az \rho}{(a^2+z^2)^{3/2}} \hat{z} \end{align} である。

4)

5)

z方向の単位ベクトルを $\hat{z}$ として、 \begin{align} \vec{B} &= \int_0^{2 \pi a} \frac{\mu_0}{4 \pi} \frac{a \omega \rho dl}{a^2+z^2} \frac{a}{\sqrt{a^2+z^2}} \hat{z} \\ &= \int_0^{2 \pi a} \frac{\mu_0}{4 \pi} \frac{a^2 \omega \rho dl}{(a^2+z^2)^{3/2}} \hat{z} \\ &= \frac{\mu_0}{4 \pi} \frac{a^2 \omega \rho \cdot 2 \pi a}{(a^2+z^2)^{3/2}} \hat{z} \\ &= \frac{\mu_0 a^3 \omega \rho}{2 (a^2+z^2)^{3/2}} \hat{z} \end{align} である。



[2]

1)

式(1)より \begin{align} 0 = \vec{\nabla} \cdot \vec{E} = \frac{\partial E_x}{\partial x} + \frac{\partial E_y}{\partial y} + \frac{\partial E_z}{\partial z} = \frac{\partial E_z}{\partial z} = X(x) Y(y) \frac{dZ(z)}{dz} \sin \omega t \end{align} であるから、 \begin{align} \frac{dZ(z)}{dz} = 0 \end{align} であり、 $Z(z)$ は $z$ に依存しない定数である。

2)

式(5)のz成分の両辺に $E_z(x,y,t) = X(x) Y(y) Z \sin \omega t$ を代入すると、 \begin{align} \frac{d^2 X(x)}{dx^2} Y(y) Z \sin \omega t + X(x) \frac{d^2 Y(y)}{dy^2} Z \sin \omega t = - \varepsilon_0 \mu_0 \omega^2 X(x) Y(y) Z \sin \omega t \end{align} であるから、 \begin{align} \frac{1}{X} \frac{d^2 X}{dx^2} + \frac{1}{Y} \frac{d^2 Y}{dy^2} = - \varepsilon_0 \mu_0 \omega^2 \end{align} を得る。

3)

\begin{align} \frac{1}{X} \frac{d^2 X}{dx^2} = -k_x^2 , \ \ \ \ \frac{1}{Y} \frac{d^2 Y}{dy^2} = -k_y^2 \end{align} より、 \begin{align} \frac{d^2 X}{dx^2} = -k_x^2 X , \ \ \ \ \frac{d^2 Y}{dy^2} = -k_y^2 Y \end{align} であるから、 $X, Y$ の一般解は、次のようになる: \begin{align} \begin{cases} X(x) = A \sin k_x x + B \cos k_x x \\ Y(y) = C \sin k_y y + D \cos k_y y \end{cases} . \end{align} ここで、 $A, B, C, D$ は積分定数である。

4)

(i) $X(0)=0$ より、 $B=0$ であり、 \begin{align} X(x) = A \sin k_x x \end{align} を得る。 $Y(0)=0$ より、 $D=0$ であり、 \begin{align} Y(y) = C \sin k_y y \end{align} を得る。 よって、 \begin{align} E_z &= A \sin k_x x \cdot C \sin k_y y \cdot Z \sin \omega t \\ &= E_{z0} \sin k_x x \sin k_y y \sin \omega t \end{align} を得る。 ここで、 $E_{z0} = A C Z$ とした。

(ii) $X(a)=0$ より、 \begin{align} k_x = \frac{\pi}{a} n_x \ \ \ \ (n_x = 1, 2, \cdots) \end{align} を得る。 $Y(a)=0$ より、 \begin{align} k_y = \frac{\pi}{a} n_y \ \ \ \ (n_y = 1, 2, \cdots) \end{align} を得る。

5)

問2),3)より、 \begin{align} -k_x^2 - k_y^2 = - \varepsilon_0 \mu_0 \omega^2 \end{align} \begin{align} \therefore \ \ \omega^2 = \frac{k_x^2 + k_y^2}{\varepsilon_0 \mu_0} \end{align} である。 これに、問4)で得た $k_x = \pi n_x / a, k_y = \pi n_y / a$ を代入すると、 \begin{align} \omega^2 = \frac{\pi^2 (n_x^2 + n_y^2)}{\varepsilon_0 \mu_0 a^2} \end{align} となる。 $\omega = \omega_0$ となるのは $n_x=n_y=1$ のときなので、 \begin{align} \omega_0^2 &= \frac{2 \pi^2}{\varepsilon_0 \mu_0 a^2} \\ \therefore \ \ \omega_0 &= \sqrt{\frac{2 \pi^2}{\varepsilon_0 \mu_0 a^2}} \end{align} を得る。

6)