神戸大学 大学院
工学研究科 市民工学専攻
2019年度 数学 3




ABの順で開札されることを $S_{AB}$ , BAの順で開札されることを $S_{BA}$ で表す。 また、どちらも受注しないことを $J_0$ , Aのみ受注することを $J_A$ , Bのみ受注することを $J_B$ , 両方受注することを $J_{AB}$ で表す。 このとき、 $S_{AB}, S_{BA}$ を与えたときの $J_0, J_A, J_B, J_{AB}$ の条件付き確率は、 \begin{align} P(J_0 \mid S_{AB}) &= (1-P(A)) (1-P(B)) &= 0.48 \\ P(J_A \mid S_{AB}) &= P(A) \left( 1-\frac{P(B)}{2} \right) &= 0.36 \\ P(J_B \mid S_{AB}) &= (1-P(A)) P(B) &= 0.12 \\ P(J_{AB} \mid S_{AB}) &= P(A) \frac{P(B)}{2} &= 0.04 \\ P(J_0 \mid S_{BA}) &= (1-P(B)) (1-P(A)) &= 0.48 \\ P(J_A \mid S_{BA}) &= (1-P(B)) P(A) &= 0.32 \\ P(J_B \mid S_{BA}) &= P(B) \left( 1-\frac{P(A)}{2} \right) &= 0.16 \\ P(J_{AB} \mid S_{BA}) &= P(B) \frac{P(A)}{2} &= 0.04 \end{align} である。

(1)

求める確率は、 \begin{align} P(J_A) + P(J_B) + P(J_{AB}) &= 1 - P(J_0) \\ &= 1 - \frac{1}{2} P(J_0 \mid S_{AB}) - \frac{1}{2} P(J_0 \mid S_{BA}) \\ &= 0.52 \end{align} である。

(2)

\begin{align} P(J_B) &= \frac{1}{2} P(J_B \mid S_{AB}) + \frac{1}{2} P(J_B \mid S_{BA}) \\ &= 0.14 \end{align} であるから、求める確率は、 \begin{align} \frac{P(J_A) + P(J_{AB})}{P(J_A) + P(J_B) + P(J_{AB})} &= \frac{(P(J_A) + P(J_B)+ P(J_{AB})) - P(J_B)} {P(J_A) + P(J_B) + P(J_{AB})} \\ &= \frac{0.52-0.14}{0.52} \\ &= \frac{19}{26} \\ &\approx 0.73 \end{align} である。

(3)

\begin{align} P(J_A) &= \frac{1}{2} P(J_A \mid S_{AB}) + \frac{1}{2} P(J_A \mid S_{BA}) \\ &= 0.34 \end{align} であるから、求める確率は、 \begin{align} \frac{P(J_A)}{P(J_A) + P(J_B)} &= \frac{0.34}{0.34+0.14} \\ &= \frac{17}{24} \\ &\approx 0.71 \end{align} である。